2025年9月、三井住友カード(NL)の付帯保険だけで、
スイス・ドイツ・デンマーク・イギリスを回りました。
そのあと、内容をきちんと確認して分かったことがあります。
結論から書きます。
このカードの海外旅行傷害保険は「最高2,000万円」と案内されますが、
その2,000万円は死亡・後遺障害の場合の額です。
海外で実際に使う可能性が高いのは、病気やケガの治療費です。
そちらの上限は100万円でした。
そしてもうひとつ。2025年10月16日から、保険が有効になる条件が厳しくなっています。
現地に着いてから条件を満たすことが、できなくなりました。
※以下は三井住友カード(NL)についての内容です。
ゴールド(NL)など他のカードは条件や補償額が異なる場合があります。
実際の判断は、必ず公式の最新情報でご確認ください。
前提:このカードの保険は利用付帯
まず、持っているだけでは補償されません。
条件を満たして初めて保険が有効になる「利用付帯」です。
そして、条件を満たした時点以降の旅行期間が責任期間になります。
つまり、条件を満たすタイミングが遅れると、
その前の期間は補償されないということです。
2025年10月16日、条件が変わりました
ここが一番伝えたい部分です。
2025年10月16日以降に出発する旅行から、適用条件は次の2つになりました。
1. 日本出国前に、公共交通乗用具(航空機、電車、船舶、タクシー、バスなど)の
利用代金をこのカードで決済した場合
2. 日本出国前に、募集型企画旅行の旅行代金をこのカードで決済した場合
どちらも「日本出国前」です。
何がなくなったのか
改定前は、もうひとつ条件がありました。
・日本出国後に、公共交通乗用具の利用代金をはじめてこのカードで決済した場合
これが対象外になりました。
改定前なら、現地に着いてから「保険の条件を満たしていない」と気づいても、
現地の電車やタクシーをカードで払えば、そこから有効にできました。
今はできません。
出国前に手を打っていなければ、その旅行中はもう有効にならない。
気づいた時点で手遅れです。
私が行ったのは改定前でした
2025年9月の渡航なので、旧条件が適用される時期でした。
往復の航空券を出国前にこのカードで支払っていたので、
新旧どちらの条件でも満たしています。
これは意識して選んでいます。
現地の支払いはWiseカードに寄せると決めていたので、保険の条件を満たすのは航空券の支払いで、と分けました。
逆に言えば、条件を知らないまま現地の支払いをすべてWiseに寄せていたら、
条件を満たさないまま15日間を過ごしていたことになります。
「最高2,000万円」の中身
補償額の内訳はこうなっています。
傷害死亡・後遺障害 最高2,000万円
傷害治療費用 100万円
疾病治療費用 100万円
救援者費用 150万円
紹介記事や広告で目にする「最高2,000万円」は、
一番上の死亡・後遺障害の額です。
海外旅行で実際に保険を使う場面として多いのは、
急な発熱、腹痛、転倒によるケガといった治療費のはずです。
そちらの上限は、100万円。
100万円で足りるのか
これは行き先と状況によります。
軽い体調不良で現地の診療所にかかる程度なら、十分でしょう。
一方で、入院や手術、救急搬送が必要になった場合、
国によっては100万円を超えることがあります。
「最高2,000万円だから安心」と考えていると、
実際に必要になる場面での上限は、その20分の1だったということになります。
数字が大きい方だけを見て判断しない。それだけの話です。
補償期間にも上限がある
補償されるのは、旅行開始から3ヵ月間(かつ旅行期間中)です。
ただし、日本出国日から3ヵ月後の午後12時までが限度とされています。
短期の旅行なら問題になりません。
長期滞在や、そのまま別の国へ移動し続ける旅程の場合は、
期間の上限を意識しておく必要があります。
私が確認していなかったこと
正直に書いておきます。
三井住友カードには、付帯保険の内容を別のプランに変更できる仕組みがあります。
これを知ったのは、この記事を書くために調べていたときでした。
つまり、旅行保険以外を選んでいる場合、
そもそも海外旅行傷害保険が付いていないことになります。
私は、自分がどの状態になっているかを把握していませんでした。
出発前に確認したのは補償額と補償期間で、
「そもそも旅行保険が選択されているか」までは見ていません。
同じ状況の人は、少なくないのではないかと思います。
Vpassにログインすれば確認できるので、心当たりのある方は見てみてください。
出発前に確認すべきこと
自分の反省を含めて、順番に並べます。
1. 付帯保険として旅行保険が選択されているか
変更できる仕組みがあります。まずここから。
2. 利用付帯の条件を満たす予定があるか
出国前に、航空券か空港までの交通費をこのカードで払う。
3. 治療費用の上限がいくらか
「最高◯◯万円」の数字ではなく、治療費用の欄を見る。
4. 補償期間が旅程をカバーしているか
5. 行き先の医療費水準
同じ100万円でも、国によって意味が変わります。
足りないと感じたら
クレジットカードの付帯保険は、条件を満たせば無料で使えます。
その範囲で足りるなら、それで十分です。
一方で、治療費用の上限に不安がある場合や、
長期の滞在、医療費の高い国へ行く場合は、
掛け捨ての海外旅行保険を別に検討する余地があります。
補償額も保険料も商品によって幅があるので、
自分の旅程に対していくら必要なのかを、比較して判断することになります。
この記事で書いていないこと
・実際に保険を請求したことはありません(使う場面がありませんでした)
・他社のクレジットカードとの比較はしていません
・掛け捨ての海外旅行保険を利用したことはありません
・賠償責任や携行品損害の補償額は、この記事では扱っていません
・ゴールド(NL)など、他の三井住友カードの内容は確認していません
まとめ
・このカードの海外旅行傷害保険は利用付帯
・2025年10月16日以降、条件は「日本出国前の決済」のみになった
・現地に着いてから条件を満たすことは、できなくなった
・「最高2,000万円」は死亡・後遺障害の額
・治療費用の上限は100万円(傷害・疾病それぞれ)
・補償期間は旅行開始から3ヵ月間が上限
・付帯保険が旅行保険以外に変更されている可能性もある
私は条件を満たしていましたが、それは出発前に規約を読んだからです。読んでいなければ、現地の支払いをすべてWiseに寄せた時点で、条件から外れていました。
10分の確認で済む話でした。
条件や補償額は改定されます。
実際に渡航する前に、必ず公式の最新情報をご確認ください。
なお、決済手段と保険の条件が衝突する問題については、別の記事に書いています。
決済をWiseに寄せると、クレカの海外旅行保険が効かなくなる
Wiseカード1枚でヨーロッパ4ヶ国を回った
なお、この旅の準備を時系列でまとめた記事もあります。

